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例によって「社会派くんがゆく!」Vol.102にツッコンでみるよ

今回も更新が3日遲れてましたね。「例の延刊」ってやつでせうか。(朝日新聞夕刊の「ニッポン人脈記」がいま、宮武外骨をテーマにしてゐるので、眞似てみました。)

思ったとほり、今回は大相撲問題を中心に語ってゐますね。でもって、語ってゐる内容も事前に豫想がついたやうなことばかり。大丈夫だらうか、そんなに素直で。
といふわけで、今回は大相撲についてのところに限定してツッコミます。

村崎 その“だれた”イベントの最たるものが、大相撲だよな(★2)。だいたい、あんな“おもらいデブを増長させまショー”を年に6回もやるなんて多すぎだろ(笑)。しかもNHKが一場所につき5億円で、年間30億円も放送料を払ってるなんて気前良過ぎだし、それで相撲協会は“公益法人”だからほどんど税金を払わないでいいなんて、そりゃ、みんな肥え太ってダメになるわ。
⇒公益法人でも、收益事業には課税される。法人税は一般法人が30%のところを22%の輕減税率で課税。法人住民税は法人税額が課税標準になるので、一般法人の30分の22といふことになる。法人事業税は一般法人と同樣の税率で課税される。なほ、本場所や地方巡業の興行は當然收益事業である。

村崎 もう国技の看板外して、普通にプロレスみたいに興行としてやってくれればいいよ。場所も蔵前国技館じゃなく後楽園ホールとか府中競馬場で特設リング作って、ヤクザの皆さんに頭下げて見に来て貰えばいいじゃん(笑)。
⇒×蔵前国技館 ○兩國國技館。なんのために北の湖が引退をのばしたと思ってゐるんだらう

唐沢 そもそも一円も外貨も稼げないスポーツを何で「国技」と呼ぶかね。逆に朝青龍なんかに稼がせて、モンゴルに日本円を持ってかれてる。
⇒海外での放映權料等もあるから、一圓もってことはないはず。そもそも國技と外貨とどういふ關係があるのか。

唐沢 歌舞伎の『め組の喧嘩』でもわかるように、昔は相撲取りというのはれっきとした勇み肌だった。そもそも、星ひとつ違えば待遇から給金から天と地ほど違うと言われる相撲は、多くのスポーツの中でも最もギャンブル性の強いもんだろう。そこに生きている者がギャンブル好きでないわけがない。暴力団とのつきあいが悪いって言ったって、暴力団が嫌がっているのを相撲協会側がどうしてもつきあってくれと厨房みたいにストーキングしたわけじゃなし、相撲取りをこうまでこの件で責めるのもいかがなものか?「賭博はいけない」って記事のすぐ下にtotoの広告が載ってんだぜ、新聞見ると(笑)。
⇒×星ひとつ違えば ○番附一枚違へば

村崎 賭博の規制そのものが建前のザル法っていうかさ、法治国家の手前、一応は賭博は法律で取り締まることにしてるってだけで、現実社会では普通に仲間内で麻雀やるにしても一銭も賭けないでやる奴なんて一人もいねえじゃん?仲間内でやるゴルフだってニギらないでプレーする奴なんかいねえだろうし、そんなこといちいちあげつらって責めてたら社会が回らねえんだよ。
⇒おなじ賭博でも、刑法では單純賭博と常習賭博と賭博場開張等圖利はわけてゐる。しかも「ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。 」との規定まである。

唐沢 “賭博は国民の射幸心をあおって労働意欲をなくす”というのが取り締まりの名分らしいが、江戸時代の百姓じゃあるまいし、資本主義国家に生きる人間に射幸心がなくってどうすんの。ビジネスも株も射幸心がなきゃ出来ゃしないよ。
⇒ビジネスって偶然の利益を勞せずして得やうとする行爲なのか。

唐沢 それだけ賭博って人間にとって魅力のある娯楽なんだから、だったらホントに全部、国で管理することを考えなくちゃいけない。「この賭博はいいけど、この賭博は悪い」という線引きをどこでしているのか、まずそこから明確にしないと話は始まらないよね。人間の欲望を禁止することなんか出来ないのだから、だったら国が管理すべきでね。
⇒いまでも合法な賭博はすべて國が管理をしてゐるのだが。もちろん、さきにあげた「一時の娯楽に供する物を賭けた」賭博は例外ね。

村崎 それしたって今回、話が変だなと思ったんだよ。ヤクザの胴元だったら、350万円勝った程度じゃ脅さないと思うし、こんなんで発覚したら野球賭博産業そのものが上がったりじゃん。
⇒琴光喜が350萬圓勝ったのではなく、古市容疑者が琴光喜に口止め料350萬圓を要求した。琴光喜の勝ち金が350萬圓だなんて報道は當初からなかったと思ふが。

唐沢 30億円という助成金もらってたら、どんなまともなヤツでもおかしくはなるよな。
⇒30億圓の助成金ってどっから出てきたはなし?そんな助成金、だれも出してゐませんよ。ひょっとしてNHKの放送權料のこと?放送權料と助成金の區別がつかないの?

村崎 何度もいうけど、「デブの救済システム」としての大相撲ってのはもう、なくなってもいいんじゃないかってオレは思うよ。同じデブなら、ちゃんと自分で努力して才能を発揮して、コミケで同人誌売ってるデブのほうがはるかにマシな真人間だって。
⇒關取になるやうな力士は「ちゃんと自分で努力して才能を発揮して」いるのではないのか。だれもが關取になれるわけではないぞ。

唐沢 繰り返すけど、何で競輪や競馬はよくて、野球賭博はダメなのか。そこを子供にもわかるようにはっきり説明してくれないとね。グダグダいうヒマあったら、野球賭博そのものを国で管理しちゃえよって言いたい。
⇒さきにも書いたとほり、「賭博は原則すべて非合法、個別の法律で國が管理するものだけが合法」といふのが日本のシステム。なぜ野球賭博がだめなのかは、つまり國が直接ないし間接的に管理してをらず、收益を公共事業等に使ふのではないから。野球賭博だってサッカーくじと同樣に國が管理して、收益を公的な分野に使ふことにするのなら合法化も不可能とはいへない。

以上、明確におかしな點だけを取り上げてみました。もっと本質的に「それはちがふだろ」といふところも多々あるのですが、「見解の相違」と言へなくもないので、略。
あと、何度も「國技、國技」と言ってゐるけど、大相撲が國技だといふ根據はなにもない。舊兩國國技館(開館當初は「常設館」)の開館式の披露文で江見水蔭が相撲は國技であるとしたからにすぎない。それがもとで「國技館」と名付けられ、なんとなくだれもが「大相撲は國技」と思ふやうになってしまったにすぎない。むかし、いしいひさいち先生の「ワイはアサシオや」でアサシオが相撲がなぜ日本の國技と呼ばれるのかは「國技館でやってゐるから」と言ってタコサゴ親方にぶっ飛ばされてゐたけど、實はあれはほとんど正解と言ってよい答へなのだ。

(7月16日一部加筆)

※以前の「社会派くんがゆく!」關連記事
唐沢俊一氏は大阪のことを書かないほうがいいと思う
今月の「社会派くんがゆく!」の明確なあやまり
今月の「社会派くんがゆく!」
たびたびで悪いが、「社会派くんがゆく!」につっこみを
ひさびさに「社会派くんがゆく!」に突っ込んでみる
チベット問題は相對化できない
今月も突っ込みどころ満載の「社会派くんがゆく!」
ひさしぶりに「社会派くんがゆく!」につっこんでみようか
「社会派くんがゆく!」Vol.95へのツッコミ
今月もでたらめな「社会派くんがゆく!」
「社会派くんがゆく!」Vol.99についてちょっとだけ
おそくなったけど、「社会派くんがゆく!」Vol.100に對する簡單なツッコミ
恆例「社会派くんがゆく!」Vol.101へのツッコミ

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コメント

村崎百郎さん、基地外に刺し殺されちゃいましたね。
「社会派くんがゆく」も終わりかなあ。

良くも惡くもお二人の個性が賣り物の對談でしたからね。終はるんでせうね。
まさかこんなかたちで終はるとは思ってもみませんでしたが。
合掌。

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