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恆例「社会派くんがゆく!」Vol.101へのツッコミ

イヤな恆例だなあ。といふのはともかく。
昨日、豫告より一週間遲れでやっと「社会派くんがゆく!」Vol.101が公開された。それにしてもこの對談って、豫定日に公開されたことがないのではないか。なんのための豫定日なんだか。一日や二日遲れるぐらゐならともかく、あまりにいい加減だとしか言ひやうがない。
今回もあいもかわらずめちゃくちゃな内容だったので、一讀して氣になったところだけ指摘しておく。

唐沢 まったくの噂だけど、アメリカ留学時代にドラッグやっていた事実をばらすぞとCIAに脅されていたなんて話もある(笑)。 普天間でああまで簡単に自説を撤回したのはそれが怖いからだって。ま、それは怪情報にせよ、80年代にカリフォルニアにいてドラッグやってないヤツがいたらそれこそモグリだったから(笑)、当然経験はしてるんだろうね。そこで人格に深い障害を遺したってことも、あり得ない話じゃない。
⇒鳩山前首相は1976年スタンフォード大學大學院博士課程修了、同年より東京工業大學助手。つまり、80年代にはカリフォルニアにはいない。

唐沢 それで突っ込まれると「私だって一生懸命やってるんだ!」みたいなことを言う。最近の企業の社長とか責任ある立場の人たちって、どうしてすぐ突っ込まれると「一生懸命やってるんだ!」みたいなこと言い出すのかね。「一生懸命やってる」のはそりゃわかってるよ。だけどそれがいい結果を残せていないんだから、じゃあどういう対処をしたらいいのかを、こっちは訊いているだけなのにね。 いまだに日本のトップクラスは司馬遼太郎を愛読書にあげるけど、あの人はそういうがんばるだけの無能者を一番嫌った人じゃない。“乃木大将がそういうタイプの無能者だった”“無能者をトップに据えてはいけない”と、乃木信奉者から苦情を言われるくらいしつこく書いていた。みんな、こういうところを読み取らないのか?
⇒出すはずの佳声先生の本はいつまでたっても完成しないし、自家撞着だらけの本を語りおろしでつくっちゃふし、おなじ雜誌の連載に以前載せたのとほとんど同一の原稿を載せちゃふしと、なに一つ一生懸命やってゐない人にこんなこと言はれてもなあ。

村崎 口蹄疫もオレの頭の中には、ベンジャミン・フォードばりの陰謀説が電波でいくつも飛んできていてさ、この騒動はアメリカが普天間問題の早期解決を迫って日本政府にプレッシャーをかけるためにばらまいた細菌兵器説とか、米国産牛をもっと日本に輸入させたいからやったんだろうとか(笑)。
⇒×ベンジャミン・フォード ○ベンジャミン・フルフォード

唐沢 クジラ捕るなとかいってるのは、要するに毎度のことだけど、キリスト教原理主義団体だからね。シー・シェパードのことをネットじゃ“海犬”とか書いているけど、シェパードというのは犬のことじゃなくて、その語源である羊飼いのことだよね。聖書の中では羊飼いは神に最も近いところにいるしもべなんだ。そういう名を名乗る連中が、聖書に“神の使い”として書かれている“大いなる魚”をクジラのことだと勝手に解釈して、これを捕ることに反対している。例のアグネス・チャンの『日本ユニセフ協会』も、バックは『キリスト教婦人矯正会』というバリバリの集団で、児童ポルノの取締りは聖戦と思ってやっている。ここらへん、“表現の自由”を盾にいくらとろうが、まず話は通じないと思うねえ。自由そのものを神への冒涜と考える連中なんだから。
⇒捕鯨反對をとなえてゐるのはキリスト教原理主義團體だけではない。それともなにか、歐米諸國の大半が國を擧げてキリスト教原理主義だとでもいうのかね。

唐沢 オレ個人としては、エロは正当性を謳った段階で力を失う、と考えているんだが、しかし今回の条例に徹底して反対なのは、その規制のバックにあるものが限りなく不透明だからなんだよ。実を言うと人間にはある種の活字信仰みたいなものがあって、書籍というものを神聖視する本能のようなものがある。本と他の紙ゴミは自然に分別したくなるのもその表れだ。逆に言うと、本を廃棄したり燃したりといった行為は人をかなりヒステリックな状態にかりたてる力を持っている。いわば国民をある特定方向へ動かそうとするときに、焚書・禁書というのは効果的なプロパガンダなんだ。“しずかちゃんの入浴シーンが見られなくなるからハンターイ”ではすまない問題が背後にある、ということを考えておかないといけないよ。
⇒だからエロの正當性をうたってゐるわけではないんだって。これが表現に對する規制の入り口になったり、作者や出版社の畏縮をまねいたり、條例が恣意的に運用されるおそれがあったりするから問題なんだって。だれも“しずかちゃんの入浴シーンが見られなくなるからハンターイ”してゐないって。

村崎 それから、今月は政局に目を取られがちだけど、けっこういい事件がたくさん起こってるんだよ。まず、土木作業員の父娘がストーカー相手の祖父を殺して放火強盗したという事件が千葉県の八街市八街(やちまたしやちまた)で起こってるんだけど(★6)、テレビでアナウンサーがこのニュース読み上げるたびに、どうしても「やっちまったし、やっちまったでぇ~」って聞こえちゃうんだよ、そのたびに爆笑だ(笑)。
⇒爆笑といふのは大勢の人が一齊にどっと笑ふこと。村崎さんはニュースをパブリックビューででも見てゐるんですか。

村崎 また、大相撲、賭博だのヤクザだの、バカな騒動が起こってるよな。だいたいヤクザだろうが何だろうが、見に来てもらえるだけ有り難いと思った方がいいぞ、今の相撲は。っーか、別にヤクザが相撲観戦したっていーじゃん(★12)。ちゃんと金払って大人しく見てる連中を「ヤクザだから」のひと言で追い出す方がひどくないか?
唐沢 興行の利益が暴力団資金に回ってたってんならともかく、単にヤクザが普通に金払って見てたってだけなんだから、どこが問題なんだって思うよね。そもそも江戸時代の昔から、興行ものにヤクザはつき物なんだし。

⇒問題のヤクザは普通の客席にゐたんぢゃないよ。維持員席にゐたんだよ。維持員席のチケットは讓渡不可なんだよ。しかもその讓渡に親方がかかわってゐたから問題なんだよ。「単にヤクザが普通に金払って見てたってだけ」ぢゃないんだよ。新聞記事でもニュースでもいいからすこしぐらゐ見たらどうかね。

村崎 幻想だろうが何だろうが、これで「ある種の幸福を生み出している」と考えれば、宗教と同じで、まんざら悪いことでもないんだろうな。AKB48って、敷居が低くて、金だせば握手会とかで手も握ってくれるアイドルなんだろ? 古参のファンは直筆の手紙とかもらえるらしいし、まさに80年代のオールナイトフジからおニャン子クラブを通って今日に至る秋元康のアイドルビジネスの完成形て感じだね。
⇒敷居が高いといふのは不義理や不面目などのために訪問しにくい、といふ意味ですよ。かういふ場合に使ふのは(結構使ってゐる人も多いけど)誤用です。

といふわけで、今回も事實誤認と日本語力の不自由さが目立った「社會派くん」でした。

※以前の「社会派くんがゆく!」關連記事
唐沢俊一氏は大阪のことを書かないほうがいいと思う
今月の「社会派くんがゆく!」の明確なあやまり
今月の「社会派くんがゆく!」
たびたびで悪いが、「社会派くんがゆく!」につっこみを
ひさびさに「社会派くんがゆく!」に突っ込んでみる
チベット問題は相對化できない
今月も突っ込みどころ満載の「社会派くんがゆく!」
ひさしぶりに「社会派くんがゆく!」につっこんでみようか
「社会派くんがゆく!」Vol.95へのツッコミ
今月もでたらめな「社会派くんがゆく!」
「社会派くんがゆく!」Vol.99についてちょっとだけ
おそくなったけど、「社会派くんがゆく!」Vol.100に對する簡單なツッコミ

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