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2008年11月に作成された記事

くだらない議論を

どうして國の國語關係の審議會といふのはかうも程度がひくいのだらう。大東亞戰爭敗戰後のどさくさにまぎれて世にも愚劣な新かなを制定し、當用漢字を制定した。漢字制限→將來的には漢字全廢、音標文字化といふ考への當否はここでは問はないが(もちろんわたしは否であると思ってゐる)、字數の制限だけではなく、愚劣醜惡極まりない字體の改變をおこなった。
この國語政策は當初、新聞社など字數制限の恩惠を受ける勢力のつよい支持を受けたが、コンピューターの發展・普及にともなひ、字數制限の恩惠が新聞社・印刷業者等のみならず、實際に文章を書く個人にとってもうすれ、むしろつかひたい字がつかへない不便の方ばかりが目につくやうになった。戰後國語改革はもはや破綻したのだ。
しかし文部(科學)省もいまさら國語改革は破綻しました、全部チャラにします、とも言へず、姑息な彌縫策のみをくりかへしてゐる。いま現在も常用漢字表の改定を作業中だ。なんでも191字ほど追加するらしい。ちょっとまへにどんな字が追加されるかの一覽が新聞にのってゐたが、わたしは見てゐない。わたし自身は常用漢字表にしばられる氣などさらさらないからだ。
だが、Yahoo!ニュースを見てゐたら、『「しんにょう」の点は1つ?2つ? 結論持ち越し 文化審漢字小委』といふ記事があったので、讀んでみた。くはしくはリンク先を讀んでほしい。
それにしても文化審議會漢字小委員會の委員といふのは馬鹿と暇人のあつまりなのだらうか。よくこんなつまらないことで議論を白熱させて結論を持ち越したりできるなと思ふ。
文字の表記といふのは本來フレキシブルなものだ。特に手書き文字といふのはどうしてもさうなる。アルファベットの筆記體をみればよくわかるはずだ。たとへば「Q]などは活字體とほぼ同じやうにも書けば、圓の部分を閉ぢずに「2」にちかいやうなかたちにも書く。わたしが小學生のころ見た子供向けのテキストにも本によって兩方の字體があった。
文字數のすくないアルファベットでさへさうなのだ。文字數の多い漢字はなほさらだ。漢字にはさまざまな異體字があるのはそのためだ。よく知られたところでは「島」「嶋」「嶌」などがある。これはどれが正しいといふものではない。どれでもよいのだ。ただ、敎育などの便宜の點から、なにかを標準にするのはやむをえないだらう。きはめてバラエティにとむ日本語を、東京山の手のことばをベースとして「標準語」をさだめたやうに。
之繞にしてもおなじことだ。2點なり1點なりを標準とさだめ、他方でもよい、としておけばよいだけのはなしだ。どちらを標準とするのが望ましいかといへば、當然傳統的な字體である2點だらう。その採用を躊躇するべきではない。ましてや
子供に『この字はなぜ2点?』と聞かれて簡単に説明できない
から1點にすべきだなんて主張は本末轉倒もいいところだ。本來すべきは、いままで1點としてきた既存の常用漢字の之繞の字體もこれを機に2點を標準とあらため、從來からの經緯にかんがみ1點も可、とすることだらう。
だいたいからして1點だ2點だと決めつけなければ子どもに敎へられないといふ發想からして非敎育的だ。こたへはただ一つといふ○×テスト的發想の産物にすぎない。正解が複數あるものは複數あると、曖昧なものは曖昧だと敎へるのが敎育の役目ではないのか。ちがふといふのなら、たとへば「之繞」はなんと讀むのだ。これは學校でも「しんねう」でも「しんにゅう」でも可、と敎へてゐるのではないか。「延繞」は「えんねう」なのに「之繞」は「しんにゅう」だなんて子どもに説明ができないなんて言ってゐる馬鹿はゐないはずだ。
さういふ意味で事務局案といふのは(既存常用漢字の字體にふれないといふ大きな瑕疵はあるが)、比較的まともなものだ。それに對して1點統一案をとなへてゐる一部の委員とやらはまさに曲學阿世の徒と言って過言ではない。かういふ連中は日本語と日本のためにさっさと委員を辭任してほしい。

社名に暗示された産地僞裝

ここのところ、烏の鳴かない日はあっても食品關係の不祥事が報道されない日はない、といった感じですね。特に産地僞裝についてはもう慣れっこになってしまって、いまさらなにがあってもおどろかないやうになってしまひました。
さて、いま一番ホットな産地僞裝關連のニュースはキャセイ食品なる會社が中國産がまじってゐた冷凍野菜を國産といつはってゐた、といふ事件ですね。
この第一報を新聞で見たとき、「國産と僞裝」「キャセイ食品」「中國産」といふ文字がまづ目に飛び込んできました。それで記事をちゃんと讀むまえに頭にうかんだのは、もともと中國からの食材輸入を業としてゐた會社が國産食材もあつかふやうになりながら、實は中國産を賣ってゐたのかな、といふものでした。
だって、「キャセイ」といはれてまづ頭にうかぶのは「キャセイパシフィック航空」ぢゃありませんか。御存じのやうにキャセイ航空は香港の航空會社です。そしてそのキャセイといふのは支那(China)の意味ですから。
ちなみに支那といふのは秦に由來してゐるといはれてゐます。それに對してキャセイといふのは契丹(キタイ)に由來してゐるさうです。
とにかくさういふことを考へたら、キャセイ食品が中國産野菜を使ってゐたのは至極當然のやうに思へてしまひますね。もっともキャセイ航空はCathayなのに對し、キャセイ食品はCasseyのやうですから、本當は中國とは關係ないのでせう。でも、さうするとCasseyとはどういふ意味なのか、どうしてかういふ社名をつけたのかが氣になりますね。

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